トップアイドルの結婚報告に、日本中が驚いた。だが、“ロス”を嘆くより、幸せを願う時代がすでに到来している。AERA 2019年11月25日号から。
【写真】デジタル解禁会見でメディアに配られた嵐の”気づかい”
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国民的アイドルグループ、嵐の二宮和也さん(36)が結婚した。11月12日午後10時、嵐のファンクラブサイトに直筆の結婚報告文が掲載されると、SNSでは複雑な心情を吐露するファンたちのツイートが飛び交った。
<永遠の片思いが終わった喪失感はつらい>
<精神的なダメージがでかい>
いっぽうで、祝福する声も多かった。ツイッター社の広報担当者は言う。
「『#ニノロス』といった悲しい声が聞こえてくるようなツイートから、『#二宮和也死ぬ気で幸せになれ』『#二宮和也さん結婚おめでとう』といった幸せを祈るものまでいろいろな意見が見られました。総じてポジティブな声のツイートが多かった印象です」
14日、北海道・札幌ドームで開催された嵐のアニバーサリーライブツアーでも、祝福の声は広がった。会場には、「ニノ結婚おめでとう」「祝」と書かれたうちわを持ったファンの姿も見られたという。
かつては、アイドルに恋愛はご法度、結婚なんてもってのほかという風潮があった。特に、多くの女性ファンに支えられている男性アイドルは、結婚へのハードルが高いとも言われていた。
だが、その価値観は変わりつつある。2010年頃から人気アイドルや俳優の結婚が相次いでいる。女性では安室奈美恵さん(42)、男性では木村拓哉さん(47)が先陣を切り、その後も活躍してきたことは周知の通りだ。
放送作家の山田美保子さんは、人気俳優の“早婚化”も進んでいると指摘する。
「女性人気の高い若手俳優が結婚に踏み切るケースが増えています。窪田正孝さん(31)や向井理さん(37)が結婚した際も、『まだ早いのでは』という声がありました。ですが、山田孝之さん(36)や小栗旬さん(36)なども含め、結婚後も人気を維持する方もいて、結婚はすでにタブーではなくなっています」