探究堂にあるホットボンドとグルーガンを使えば、簡単に問題が解決することを知ると、一気に表情が和らぎます。
そうして子どもたちは道具をフル活用し、自分のアイデアをどんどん形にしていきました。探究堂の教室は工房さながらの雰囲気でした。
彼らが作った遊具の一部を紹介したいと思います。
・木の枝とどんぐりのはしご
→木の枝の左右にどんぐりを貼り付ける。
・葉っぱタワー
→木の枝を主軸にして等間隔に葉っぱを突き刺す。遊びつつ食べられるのがポイント。
・木の枝を並べた滑り台
→ダンゴムシが転がり落ちるのか見てみたいとのこと。
・どんぐりのブランコ
中には、遊園地という発想を飛び越えたユニークなアイデアもありました。
容器の通気孔に竹の皮のようなものを通し、その先を水に浸すことで、水の通路にできないだろうかと考えたのです。
霧吹きによる水分補充の手間を省きたいという効率的(ものぐさ?)な発想に思わず感心と笑いが起こります。
授業の最後には、お互いの作品を見合い、自分の作品で特にこだわった点を発表してもらうことにしました。
机の上に並べられたそれらはまるでアート作品のよう。子どもたちもその出来栄えに誇らしげです。
ぷれりかキッズからのリクエストで実施した遊園地づくりは大盛りあがりで幕を閉じました。
※AERAオンライン限定記事
○山田洋文(やまだ・ひろふみ)/1975年生まれ、京都府出身。教育家。神戸大学経済学部卒。独立系SIerのシステムエンジニアを経て、オルタナティブスクール教員に。2016年4月、京都市内でプロジェクト学習に特化した探究塾の探究堂(http://tanqdo.jp/)を開校。探究堂代表、認定NPO法人東京コミュニティスクール理事。