「前に自分にもあったかも」って言葉やシチュエーションがすごくある。例えば、本気で好きになり過ぎて、相手にどう接していいのかわからなくなる。一度スイッチが入ると「どういう距離感だったっけ?」と、前の関係に戻れなくなってしまう。恋愛となると、僕も人から来られるよりも、自分から好きになっちゃうタイプです。
年上との恋愛、ですか? 自然なことだと思いますよ(笑)。年上だからとか、年下だからどうとかはないですね。好きになったらそれでいいと思います。
コント番組にも出演。CMでは性格が細かすぎる長髪キャラで振り切れた演技を披露し、一見すると本人とは気づかないほど。そう伝えると「一番の褒め言葉ですね」と表情が和らいだ。
中川:コントは楽しいけれど、難しいです。笑いは「こういうパスを回して、こういうゴールを決めよう」という意図があっても、見ている人にそれを気づかれたらいけない。「笑わせようとしている人」に見えてしまう。
本人が自分の面白さに無自覚で、ただ一生懸命に生きている姿が、画面の向こう側からは滑稽に見える。間やテンポなど技術的なことも、わざとらしくなく役としてやれる人は、プロフェッショナルだなと思います。
今作も僕はコメディーだと思っています。でも視聴者はそうじゃないと思って見るから、やりがいがある。台本から「笑わせてください」という脚本家さんの思いをびしびし感じて、どう演じようかと毎日楽しいです。
小学5年生でデビュー。21歳にしてキャリアは10年を超える。演じる上では、経験が壁となって立ちはだかることもある。
中川:昔は何もわからず、とにかくがむしゃらにやっていました。その時の方が良かったと思うこともあります。
自分が出演した作品を見るうち、「ここはこういう表情をしよう」と自分を俯瞰で見られるようになりました。ただ、誰かが言っていたんですけど「役者が演出家になっちゃいけない」。自分を俯瞰で見て役の道筋を作りつつ、あくまで役としてその場にいないといけない。