お笑い評論家のラリー遠田氏は、藤本についてこう評する。
「藤本さんのガヤのすごいところは、その精度と持続力。長時間の収録であっても、ずっと何かを叫び続けているそうです。そのほとんどが番組で使われないとわかっていても、やり切ることで、番組全体が盛り上がっている空気をつくることができます。また、その言葉の一つ一つが番組内で取り上げられるわけではないのですが、よく聞くとその番組の出演者や対象物に関連することを言っていたりもして、面白くて精度も高い。藤本さんのガヤは“芸”と呼べるレベルにあると思います。ある程度のキャリアになると仕事を選ぶのも普通ですが、藤本さんは今でも若手に交じってひな壇に座り、声を張り上げています。その真面目な仕事ぶりも評価されているのでしょう」
第一線で活躍し続けられるのは、34年でつちかった確固たる「芸」があるからなのだ。
(藤原三星)