ぐっちーさん/1960年東京生まれ。モルガン・スタンレーなどを経て、投資会社でM&Aなどを手がける。本連載を加筆・再構成した『ぐっちーさんの政府も日銀も知らない経済復活の条件』が発売中
ぐっちーさん/1960年東京生まれ。モルガン・スタンレーなどを経て、投資会社でM&Aなどを手がける。本連載を加筆・再構成した『ぐっちーさんの政府も日銀も知らない経済復活の条件』が発売中
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(c)朝日新聞社
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 経済専門家のぐっちーさんが「AERA」で連載する「ここだけの話」をお届けします。モルガン・スタンレーなどを経て、現在は投資会社でM&Aなどを手がけるぐっちーさんが、日々の経済ニュースを鋭く分析します。

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 このあたりで今年の経済見通しを修正しておきたいと思います。

 今年の見通し、リスクナンバー1はトランプ大統領本人とし、これは大当たりでした。彼が何かをツイートするたびに株価は乱高下を繰り返しますが、本質的には何も重大なことはしていません。アメリカが関税を引き上げて、中国が報復して、ということが1年以上続いているのですが、アメリカの貿易収支は全く変化なし。赤字も減らないし、対中貿易赤字も変わらず。何も影響がないということをデータが証明してしまっています。これを米中貿易戦争とはやし立てるメディアの無責任さにはあきれるばかりです。

 一方、年初には全く予想していなかった問題も出つつあります。まあ、日韓関係のもつれは、どうなろうとも世界経済に対する影響は全くないと言っていいでしょう。世界では誰も相手にしていません。個人的には1ドル=1200ウォンを切ってしまったので韓国は大変だろうな、と思いますが、当の韓国は気にすることもなく、相変わらず対日攻撃を続けていますので、それでいいんでしょう、多分。

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