しいたけ./占師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
しいたけ./占師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
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※写真はイメージ(gettyimages)
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 AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q:同性のパートナーがいます。両親にも紹介済みですが、同性だからという理由ではなく、将来一緒になるべきではないと両親は反対します。「素直な自分」をさらけ出せる相手と一緒にいたいですが、家族を落胆させたくもない。でもそれを理由にパートナーと別れることは絶対にしたくありません。(男性/大学院生/26歳/みずがめ座)

A:これは本当にしっかりお伝えしたいことがあります。

 誰かとお付き合いするとかパートナーになるという、そこにしかない体験で大事なことって、「自分がどう変わったか」になると思います。

 人が誰かと一緒になることが周囲から祝福されるかどうかって、「あの人と一緒にいてあなた変わったよね」と言われるかどうか。この人と一緒にいるようになってから、人の痛みがわかるようになったとか、ちゃんとお礼を言うようになったとか、生活がちょっと改まったとか。

 恋愛していい方向に変わったよね、っていうのがある意味、祝福だと思うんです。

 これがね、友達同士だったら別に変わらなくてもいいんです。ありのままの自分でそのまま向き合えるし、相手がまぁまぁだらしなくても、「それがお前の面白いとこだよ」って言うこともできる。

 でもパートナーシップにおいては、そのだらしなさが相手にとって不快なレベルであるならば、それはやっぱり直さないといけないです。

 誰かとパートナーになることの最大の面白さって、その変化によって自分があらためて評価されること。それがパートナーに報いることにもつながります。この先も一緒にいて、ご両親にも祝福してほしいとなると、やっぱりその変化の部分を見せていく必要があるのかもしれないです。

 恋愛にも何段階かあって、自分が20代でした恋愛と30代でした恋愛を振り返っても、全く性質が違います。20代は一緒にいて楽しいかどうか。恋愛がちょっとだけアウトローな世界に入れる道でもあって、一緒にタバコを吸ってみたり、夜遊びしてみたり。年齢がもうちょっと上になると、お互いに、生涯を共にするのにふさわしい相手かどうかって評価が入ってくる。

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