教科ではなく、テーマで学ぶところが探究堂の大きな特徴(写真/筆者提供)
教科ではなく、テーマで学ぶところが探究堂の大きな特徴(写真/筆者提供)
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鴨川デルタ上空を飛び交う(写真/筆者提供)
鴨川デルタ上空を飛び交う(写真/筆者提供)

 前回の記事では探究堂で子どもたちが学ぶ様子について具体例を交えてご紹介いたしました。このような授業の形式を一般的には「プロジェクト学習(Project Based Learning=PBL)」と呼びます。

 プロジェクト学習と一口に言ってもいろいろなやり方がありますが、探究堂では以下の点を大切にしています。

(1)正解のない問いに取り組む
 子どもたちにとって意義深くやりがいがあるミッションに取り組む中で、自分たちなりの新しい解をつくりだすことに挑戦する。

(2)現地に出向き、現物に触れ、現人に尋ねる
 本物との出会いが子どもたちのイメージを広げ、もっと学びたいという気持ちに火をつけると考えているため、積極的にフィールドワークに出かける。

(3)仲間と試行錯誤する
 それぞれの意見やアイデアを持ち寄り、議論や試行を重ねることで、自分一人では思いつかないような発想が生み出される瞬間を体感する。

 教科ではなく、テーマで学ぶところが大きな特徴と言えるでしょう。探究堂の学びをより深く理解していただくために、他のプロジェクト事例もご紹介したいと思います。

 高野川と賀茂川の合流地点であり、京都市民の憩いの場である通称「鴨川デルタ」。

 教室から歩いて2~3分のところにあるこの鴨川デルタを舞台にした探検プロジェクトでは、文字通りフィールドワーク三昧の日々を過ごします。

 私たちに課せられたミッション、それは「鴨川デルタにある面白いものをとことん探そう!」です。

 読者の方々の中には、「面白いもの」という言葉だけ聞くと、少し身構えてしまう人がいるかもしれませんね。

 ふと目に留まったこと、何となく気になったもの、それらはすべて自分にとって大切な発見であるという価値観を子どもたちに伝えるところからプロジェクトはスタートします。

「見て、見て!」

「あれ、何やろ?」

 鴨川デルタをのんびり探索していると、誰からともなく、自分が見つけたことやものを口にし始めます。

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トンビとハトが混ざって飛んできた!