

燃え上がるクイーン愛、あなたもその一人? 映画館に通い詰めるその熱狂を英語力アップに使わない手はない。用意はいいかい、ダーリン!
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映画「ボヘミアン・ラプソディ」がロングヒットを続けている。フレディ・マーキュリー、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ジョン・ディーコンの4人が結成した伝説のバンド、クイーンの栄光と、フレディの生きざまを描いた物語だ。
クイーンの魅力はもとより、本作で見事アカデミー賞主演男優賞に輝いたフレディ役のラミ・マレックの熱演、練られたストーリー、数々の名曲。一度ならず映画館へ足を運び、DVDの発売を心待ちにしている人も多いはずだ。
見るうちに、あのセリフ、英語ではなんて言ってたんだろう?という興味が出てくるはずだ。何度繰り返し見ても楽しめる上質な素材を、英語学習に使わない手はない。「ボヘラプ愛」を最大限に英語力アップに生かすにはどうしたらいいか。専門家に話を聞いた。
「ロック映画というと、言葉が汚いイメージがありますが、この映画はそうではなく、安心して英語学習にも使えます」
と太鼓判を押すのは、ロッキング・オンなどで海外アーティストに英語でインタビューをしてきた鈴木あかねさんだ。
映画の中で、クイーンを演じる4人は比較的わかりやすく、きれいな英語を話す。
「イギリス英語は、階級と地方なまりを軸にとって分類できます。例えば同じイギリスのバンド、オアシスがしゃべる英語の場合は出身地マンチェスターのなまりと、労働者階級の言葉が特徴的。その点クイーンはロンドン出身で、3人が大学卒の高学歴バンド。話す英語にもそれが表れています」
映画のセリフの中で、鈴木さんが注目した単語は「misfit」だ。「ぴったりしない」という意味の動詞で、名詞では「はみ出し者」という意味になる。フレディがこう語るシーンがある。
“We ’ re four misfits who don ’ t belong together, playing to the other misfits.”
字幕では「俺たちははぐれ者 互いのため音を奏でる」と訳されている。