

アパレルブランドと電力会社によるプロジェクト「ファッション×エネルギー」は「服を選ぶように電気を選ぶ」スタイルを提案する。これからの時代、私たちはエネルギーとどう付き合って行くべきなのか?みんなの電気大石英司社長と、nonnativeデザイナー藤井隆行さんに話を聞いた。
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「ファッション×エネルギー」では、nonnative(ノンネイティブ)、UNDERCOVER(アンダーカバー)、BAL(バル)の国内トップのアパレルブランド3社が、みんな電力とのコラボTシャツを通販サイト「ZOZOTOWN」で2018年11月30日~12月25日の期間限定で販売。ツイッターで200万件以上も拡散されるなど、大反響となった。
大石英司:私たちは「顔の見える電力」を掲げ、電気を自分の意思で選択しませんか、と呼び掛けています。「中東産の石油を使った電気ではなく、地元の町工場の太陽光発電でつくった電気に切り替えると、地元を潤すことにもつながりますよ」と。しかし、これまでは再生可能エネルギー(再エネ)に関心のある一部の人しか反応してくれませんでした。そうした中、みんな電力が運営する情報サイト「エネクト」の平井有太編集長(43)が、「服を選ぶように電気を選ぶ」というコンセプトを打ち出せば、ライフスタイルの一環として電気を選ぶ人が増えるのでは、と提案したのがコラボのきっかけになりました。
藤井隆行:僕もブランドにかかわっているので、自分たちの価値を認知してもらうブランディングの苦労はよくわかります。約1年半前に都心から神奈川県葉山町に引っ越したタイミングで、自宅も会社もみんな電力の電気に切り替えました。供給が不安定になるのでは、という不安も正直ありました。電気って絶対に必要。だから切り替えるのは決意が必要なんです。ただ、説明を聞いたり調べたりすれば、そんな心配は無用だとわかる。電気料金も月1~2割程度安くなりました。
大石:必要な電力は送電網から常にカバーできますから供給が途絶えることはありません。私たちは販売代理店を経由しない営業スタイルですので、その分料金が抑えられますし、バックオフィス(事務・管理業務)のIT化で効率運用を図っています。