体重の増減「血糖値140」が境目に(AERA 2019年1月21日号より)
体重の増減「血糖値140」が境目に(AERA 2019年1月21日号より)
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 スリムな体を手に入れるためには、ハイカロリーなものを控えることが重要……かと思いきや、単純にそうとも言い切れないようだ。あるダイエット法に詳しい医師によると、重要なのは美味しい食事に潜むアレだという。

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 ステーキ、焼き肉、トロ、ウニ、いくら。世の中のうまいものはカロリーが高い。ダイエットするにはうまいものと決別し、つらい食事制限をせねばならぬと思っていた。野菜だけとか油抜きとか、味気ない食事に耐えるほかない、と。だからタプつく腹まわりの贅肉を気にはしながらも、ダイエットに踏み切れなかったのだ。

 おいしいモノを食べながら、体重を減らしたい。そんな身勝手な望みをかなえてくれそうな人がいると聞き、男性副編集長と女性記者の40代コンビは昨年12月初旬、エビデンス(医学的な裏付け)のあるダイエット法に明るいという牧田善二医師に会うため、東京・銀座のAGE牧田クリニックを訪ねた。

「我慢せず、運動もあまりせずにダイエットしたい」と勝手な相談を持ち掛ける編集部に、院長の牧田医師が告げたのは、衝撃の事実だった。

「なるほど。まず知っていただきたいのは、脂肪で太る、という考え方は大きな間違いだということ。皆さんのおなかまわりの贅肉の犯人は脂肪ではなく、取りすぎた糖質ですよ」

 牧田医師は、糖質で太るメカニズムを優しく解説してくれた。

「食べたものは、消化吸収の過程で分解され、新しい物質に合成されます。コメやパンなどの糖質はブドウ糖になり、エネルギーとして使われます。糖質を過剰に摂取すると、血中のブドウ糖が増える。すると、血糖値を正常に抑えるために膵臓(すいぞう)からインスリンが出て、余ったブドウ糖を処理するのです」

 ブドウ糖を処理するって?

「まず、グリコーゲンに変え、肝臓や筋肉に蓄えます。グリコーゲンとして体内に蓄えられる量には限りがあるので、今度は中性脂肪に変えて脂肪細胞に取り込むんです。皆さんのぽっこりおなかの犯人はコレですよ」

 そうだったのか……。でも、脂肪分は取らないに越したことはないですよね?

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