日本では政治家が議会に子どもを連れてくることは実現していない。ニュージーランドでは、当たり前のように子どもを抱っこしていた。小渕優子議員が実際に国会を視察した際の話を語る。
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政治の世界は圧倒的に男性が多いので、すべてが男性に合わせて制度が作られてきました。私が2007年に初めて出産した時は、不安でいっぱいでしたが、選挙区の女性からは自分たちと同じなんだと共感されました。自分でも子どもをきっかけに視野がものすごく広がり、それこそ道路の段差一つ気になったりして、仕事に本当に生きていると思います。
18年9月、小泉進次郎氏らと共に、ニュージーランドを訪問して議会を視察しました。同国は国会議員の4割を女性が占めています。
議長の男性と懇談した時に、議長席で彼が赤ちゃんを抱っこしている写真を見せてくれました。赤ちゃんを議場に連れてきた女性議員が質問をした時、その議員と家族ぐるみの付き合いのある議長が抱っこすることにしたのだとか。「僕が抱くのが一番泣かないから」と、ごく自然に言われました。
人の意識は、たとえ時間はかかっても変わる時はきっと来る。(18年6月に出産して一児の母になった)群馬県榛東(しんとう)村の南千晴議員も大変なことはたくさんあるでしょうが、体当たりで制度を変え、道なき道に足跡をつけていってほしいし、できると思います。
※AERA 2019年1月14日号