NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)など、税金面で非常に“お得”な投資優遇制度が創設されたこともあり、「投資をはじめないといけない?」と焦る人が増えている。
私たちは投資とどう向き合えばいいのか? 12月14日に発売されたアエラ増刊『AERAwithMoney 毎月5000円でつみたて投資!』の巻頭インタビューから、その極意についてお届けしよう。
ビギナーの投資への第一歩について語ってくれたのは、『はじめての人のための3000円投資生活』(アスコム)が60万部の大ベストセラーになった横山光昭さん。インタビュアーは人気経済キャスターの八木ひとみさんだ。
――横山さんは「家計再生コンサルタント」という肩書で活躍中ですが、相談に来られるのはどんな方ですか?
本当にごく普通の30代から50代の方が中心です。最近はメディアでも「老後に3000万円必要だ」とか「1億円ないと足りない」といった情報が氾はん濫らんしています。そのせいか、「私も投資しなければ」と焦って来られる方も多いのが実情です。
そういう人には「絶対にやるべき」とはあえて言わず、「そんなに気になったり、不安に感じるようなら、少額資金で試しにやってみたらどうですか」とアドバイスしています。
――ご著書の『3000円投資生活』でも勧めていらっしゃる、つみたて投資の魅力って何でしょうか。
多くの方は「毎月2万円、3万円は難しいけど、外食や飲み会を月に1回絞れば、3000円くらいを投資に回せる」と感じています。少額資金なら、「なくなってもいいか」と思えるのではじめやすい。
――逆に「今、投資に使えるお金が120万円あります」という場合も、一気に投資しないで、つみたてにしたほうがいいんでしょうか。
私は断然、つみたてだと思いますね。同じ120万円でも一度に全額投資して値下がりすると、10年間運用しても、大きな損失で終わる可能性があります。