■7位:高太一(大阪商業大)

 最速151キロを誇る大型サウスポー。広陵時代は河野佳(現・広島)の控え投手だったが、大学進学後に順調にレベルアップを果たし、昨年は春秋合わせて6勝0敗と見事な成績を残した。昨秋の明治神宮大会では調子を落としていたものの、好調時のストレートは打者を圧倒するような勢いがある。本格派左腕ながら意外にコントロールも安定しており、自滅するようなケースもない。春のリーグ戦でも初登板で6回を被安打2、四死球0で無失点と見事な投球を見せて順調な調整ぶりをアピールした。

■6位:前田悠伍(大阪桐蔭)

 世代ナンバーワンの呼び声高い実戦派サウスポー。2年春から3季連続で甲子園出場を果たし、8試合、44回を投げて自責点6、64奪三振という成績は見事という他ない。センバツではストレートがそれほど走っていなかったものの、それでも初戦の敦賀気比戦では14奪三振をマークするなどさすがのピッチングを見せた。ブレーキの鋭いチェンジアップと巧みな投球術は高校生離れしたものがあり、制球力の高さも大きな魅力だ。ここから夏に向けてストレートの勢いが出てくれば、さらに評価を上げることも十分に考えられるだろう。

■5位:上田大河(大阪商業大)

 関西の大学球界を代表する本格派右腕。高校時代からプロ注目の存在だったが、大学でも順調にステップアップし、昨年は3年生ながら大学日本代表にも選出された。高い位置から投げ下ろすストレートは150キロを超えることも珍しくなく、角度も申し分ない。打者の手元で鋭く落ちるフォークも一級品で、ここ一番でギアを上げられるのも魅力だ。4月1日のリーグ開幕戦では大阪学院大を相手に被安打7ながら四死球0、わずか95球で完封勝利をあげ、改めて能力の高さを見せつけた。

■4位:松本凌人(名城大)

 変則的なフォームから繰り出す150キロを超えるストレートが魅力の本格派サイドスロー。層の厚い投手陣の中でも1年秋から主戦となり、初の全国の舞台となった2年春の大学選手権では仲地礼亜(沖縄大→中日)との投手戦を1対0で制している。昨年秋はリリーフに回り、明治神宮大会でも全国の強豪を相手に3試合連続で無失点と見事なピッチングを見せた。躍動感あふれるフォームで、少しクロスに踏み出すためボールに独特の角度があり、打者に恐怖感を与えることができる。リリーフであれば大勢(巨人)のように即戦力となる可能性も高いだろう。

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1位は東都二部所属の本格派サウスポー