One Tap BUYは、この壁を取り払った。同社が持つ在庫をシェアする形で、株数を気にせず、1千円単位で好きな金額分を購入できるのだ。
「取引の元手となる種銭を持っていない人も、投資に入ってきてほしい。1千円単位での取引は、その思いからです」(林さん)
スマホも、株との相性がいいという。林さんは続ける。
「若年層とスマホの相性がいいのはもちろん、実は株とスマホも相性がいいんです。数人で共有することもあるPCに比べ、スマホは完全に個人に属します。お金の情報をやり取りするのに抵抗を感じづらいのです」
初心者でも扱いやすいシンプルさ、1千円から取引できる手軽さ、24時間売買可能で、ベッドの上でも電車の中でも取引できる便利さ。若年層の取り込みに成功しつつあるスマホ証券は、今後の株投資の姿を大きく変えるかもしれない。(編集部・川口穣、ライター・田茂井治)
※AERA 2018年7月9日号