三浦さんからグーグル翻訳の評判を聞き、使うようになったのは自然科学研究機構特任教授の小泉周(あまね)さん。米国ハーバード大医学部の医学研究所に勤めた経験もあるというから、英語はいうまでもなく上級レベル。
グーグル翻訳なんて必要ないのでは、とも思うが、小泉さんはグーグル翻訳の登場で論文の書き方に変化があったという。
「以前は、『英語は英語の頭で考えるべき』などと言われ、初めから英語で書いていた。でもどうしても、言えることが限られます。それよりも日本語でしっかり論理を立てて、完璧なものを作ってから、グーグル翻訳に回すほうが、よいものができると気づきました」
日本語を練る時間が事前に必要だが、ライティングのスピードは大幅に上がった。以前の倍以上、1時間で1千ワードぐらい書けるようになったという。
小泉さんの活用のコツが、←→のボタン。「言語の入れ替え」を使う技だ。
グーグル翻訳は左側の枠内に文章を入力すると、右側に翻訳が表示される仕様だ。入れ替えボタンをクリックすると翻訳文が左側に移動し、その文章が再翻訳される。