国民年金にプラスして加入できる国民年金基金は、特に自営業者の強い味方!
国民年金にプラスして加入できる国民年金基金は、特に自営業者の強い味方!
この記事の写真をすべて見る
自分で自分の「退職金」を積み立てる、小規模企業共済。地味な存在だが賢いフリーランスは既に始めている
自分で自分の「退職金」を積み立てる、小規模企業共済。地味な存在だが賢いフリーランスは既に始めている

「長生きリスク」や年金受給開始年齢の引き上げリスクがささやかれる昨今、「自分は年金だけで老後に生活していけるのか?」と不安に思う人は多い。老後の資産形成を早くから始めている人はまだしも、50代まで何もしてこなかった人は今さら遅い?

【自分で自分の「退職金」を積み立てる、小規模企業共済】

 いやいや、今からでも間に合うのでご安心を。年金を増やす手段は意外にあるのだ。ここでは、AERA増刊号『老後資金が1000万円貯まる! つみたてNISAとiDeco入門』で掲載した公的な積み立て制度をご紹介。

■国民年金の未払い分を埋める

 厚生労働省の発表によると、16年度末の国民年金の平均受給額は月5万5464円。40年間保険料を納め続けた満額受給でも月6万5000円前後にすぎない。

 だからこそ、「iDeco」(厚生労働省の年金積立制度)や「つみたてNISA」(金融庁の積立投資優遇制度)で老後資金を長期間にわたって築き上げたいところだが、肝心の国民年金に未払い分があるなら、65歳以降の年金受給額を少しでも引き上げるために、後納制度の利用を。

 国民年金はこれまで、受給資格期間として25年は保険料を納めていないと1円ももらえなかった。しかし、17年8月からその期間が10年以上に緩和されたため、未払い期間が少しぐらいあっても国民年金をもらえる可能性がグンと高まった。

 納め忘れがあった場合、2年分はいつでもさかのぼって納めることができる。さらに、18年9月30日までは、過去5年分までさかのぼって保険料を納付できる「5年の後納制度」もあるので、あと半年ほどに迫った期限内にぜひ納付したいところだ。

■国民年金基金に加入する

 厚生年金の平均受給月額の14万7927円(16年度末)に比べて、満額でも月額6万5000円前後の国民年金だけでは老後が不安という自営業者や個人事業主は多いはずだ。

 そんな第1号被保険者に対する上乗せ年金制度として創設されたのが「国民年金基金制度」だ。自分が積み立てた分しか受け取れないiDecoと比べても、生涯にわたって年金が受け取れる確定給付型の国民年金基金のほうがおトク度ははるかに高い。

次のページ