相談者:FXでは最初は稼いだんですが、3分の2まで減らしてしまった。自分なりに精いっぱい頑張った結果だったので、FXで稼ぎ続けるのはきついと思って、商材を変えようかと。
泉:最初にするべきことは、自分がトップ1割に入れる分野を探すことですね。投資に限らず仕事でも、10人の中の1番になれれば、そこそこうまくいく。そういう分野がありますか?
相談者:うーん、そういう考え方はしたことがなかったな。知識があればギャンブル性が低いのがオプション取引かと……。
泉:自分の強みを見つけるのが副業の第一歩です。投資も就職も同じ。ただ有名企業に入ってもだめで、自分の強みがわかっていないと力を発揮できない。絶対に、何かあるはずですよ。
相談者:数学は多少自信があります。分析する能力とか、「数字に強いね」と言われるので。
泉:それがキーになりそうですね。たとえば今のお仕事のマーケティングと数字の分析をかけ合わせて、エンジニア人材の分野で、と絞っていくと、もっと競合が少なくなるのでは?
相談者:イメージできますね。
泉:エンジニアのスキルと年収を分析したデータがあるとしましょう。それをベースに人材を紹介するマーケティングができる、とする。欲しい企業に売ったらいくらになると思います?
相談者:高く売れそうですね。人材獲得って1人当たり100万円以上かかることも多いので。
泉:数百万円で売れますよね。採用って、3人採ると2人はそこそこでも、1人くらいは外れるんですよ(笑)。そのロスをなくすための分析データがあれば、企業はきっと欲しがります。月に30万円のフィーで5年継続してくれたら1800万円。さらに10社導入してくれたら、1億8千万円。FXより安定していると思いませんか?
相談者:なるほど。強み探しからやってみたいと思います。
(構成/編集部・高橋有紀)
※AERA 2017年12月18日号より抜粋