テレビCMでおなじみの「1UP」を販売する住友生命保険。15年9月の発売から2年間の累計契約数は75万件に上る。

 今年8月に契約した奈良県在住の会社員女性(40)は、10歳の子どもを育てるシングルマザーだ。就業不能になった場合に定年まで必要な金額を算出し、現在の貯金では足りないとわかり加入した。

 保険コンサルタントの後田亨さんによると、会社員の場合は、「団体長期障害所得補償保険」の有無や、健康保険組合の「傷病手当金」の支給額と期間の確認も必須。フリーランスの場合は、「就業不能保険」「給与サポート保険」も検討に値するという。「孤独死」が増加する中、賃貸住宅で死亡した後の清掃費用などを補償する、家主や入居者向けの保険の普及も拡大している。

 家主向け保険は、孤独死した人が残した家財の処分や部屋のリフォーム費用などをオーナーに保険金として支払う仕組み。大手損保の参入も相次いでいる。三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険は、15年10月から「家主費用特約」を共同販売。販売件数は2年で約1万件。空室補償は死亡事故の発生戸室のほか、上下左右の隣接戸室も含まれる。

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