
小林麻央さんが亡くなった翌23日の市川海老蔵さんの記者会見には、400人ものマスコミが集まった。地上波からネットまで、各局が生中継する中、海老蔵さんはこう話し始めた。
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わざわざご報告するようなことではないかもしれませんが、今朝、家の前にも多くのマスコミの方がいらっしゃいまして、これも義務なのかなと思います。昨日夜に、妻、麻央が旅立ちました。多くの方にご迷惑がかからないように、またブログや、アナウンサー時代から妻のことを応援してくださった方のために、このような時間を設けさせていただきました。
──どなたがみとりましたか。
私は昨日も舞台があり、(姉の小林)麻耶さんと麻央のお母さんが看病していました。舞台が終わった後に撮影や稽古があり、義母からのLINEに気がつかずに1時間半ほど遅れて見たら、「具合が悪い」と。急いで家に帰るとまだ麻央はこの世にいてくれて、呼吸が苦しそうでした。一昨日まではしゃべれたんですが昨日はしゃべれなくて。息を引き取る瞬間を私は見ていました。「愛してる」と言って、その一言を言って、泣いちゃいますよね(と涙ぐむ)。「愛してる」と言って、そのまま旅立ちました。「る」は聞こえたか聞こえなかったかわからない。愛されていたのはよくわかっていたけど、最後の最後まで愛していてくれた。
──どんな言葉をかけましたか。
この世にある、ありとあらゆる言葉を耳元で話していました。
──最期、ご自宅で見送ってあげられたのはよかったですか。
義母も義父も私も、麻耶さんも、子どもたちもずっとそばにいられた。本当にかけがえのない時間を過ごせた。
──麻央さんは勇気、愛情、笑顔を忘れずに闘ってこられた。
決してブレず、どんな状況でも相手のことを思いやる気持ち。愛ですよね。そういった力が最後までブレなかった。一昨日まで笑顔で話していた。
──海老蔵さんにとって、麻央さんはどんな存在?
私のどんな部分も、どこまでも愛してくれた。ずっと一緒にいて、私のほうが先に逝って、彼女にはもっと幸せに、もっと楽しく、家族やお友達、そして私が役者として成長していく過程を見守ってもらいたかった。