神田沙也加(かんだ・さやか)/1986年生まれ。女優、歌手、声優として活躍中。2014年、ディズニー映画「アナと雪の女王」の日本語吹き替え版でアナ役を担当、第9回声優アワード主演女優賞を受賞(撮影/山本倫子)
神田沙也加(かんだ・さやか)/1986年生まれ。女優、歌手、声優として活躍中。2014年、ディズニー映画「アナと雪の女王」の日本語吹き替え版でアナ役を担当、第9回声優アワード主演女優賞を受賞(撮影/山本倫子)
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神田沙也加が演じるテレサ。「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」第二章「発進篇」は、6月24日(土)から全国20館で期間限定劇場上映 (c)西崎義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会
神田沙也加が演じるテレサ。「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」第二章「発進篇」は、6月24日(土)から全国20館で期間限定劇場上映 (c)西崎義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会

 テレビシリーズ開始から43年、「宇宙戦艦ヤマト」の新シリーズ、「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」に神田沙也加が出演する。

 40年を超えて愛される作品のなかでも、とりわけ象徴的な存在のひとり。あるときは反物質、あるときは超能力者、そして最新作「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」では、宇宙の平和を願い続ける女神として描かれる。そんなキーキャラクター、テレサを神田沙也加が演じる。

 出演が決まった時、「いつも落ち着いている事務所の社長も興奮気味に喜んだくらい」、周囲の反響は大きかった。

●人生で初めて抱いた夢

 役作りには、大いに悩んだ。

「神格的なものと人間らしさのバランスをどう取っていくのか。神様の気持ちは考えてもわからないので、素直に監督にお聞きしようと決めて、現場に臨みました。監督からは、『ひと声発しただけで、他のキャラクターとは少し違う次元で生きるキャラクターだとわかるようにしてください』と言われました」

 試行錯誤して、抑揚をあまりつけず、低めのレンジで淡々と演じた。引き算の芝居に徹した。

 アニメーションに命を吹き込み、老若男女に感動を与える声優という仕事は、歌手や女優になるより先に、人生で一番初めに抱いた夢だった。

 舞台で着実に経験を積み、活躍の場が広がっていく中で、2014年、ディズニー映画「アナと雪の女王」の日本語吹き替え版でアナ役を射止めた。快活で魅力的なアナというキャラクターと、その伸びやかな歌声は、日本中をとりこにした。以来、声優の仕事も着実に増えている。

「声優アワードでお会いした小野大輔さんが、『次は現場で会いましょう』と言ってくださったんです。『そこまで行けるよう頑張ります』と答えた約束が、この現場で果たせたのがとてもうれしい」

 間違いなく次世代のホープだが、その姿勢は、ストイックかつ謙虚だ。

「心の状態は、まず声に表れるんです。精いっぱいすぎると、どこか頼りなげに聞こえてしまう。スキルアップがまだまだ必要なので、努力を怠らずにいきたい」

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