セックスを面倒くさがる20代男性が増加中だ。「童貞のままでよかった」。一方、セカンドバージンに悩む40、50代の女性が増えている。「もう一生ないのかも……」。ニッポンよ、どうなってる?
食欲、性欲、睡眠欲は生物の三大欲求というのは周知の事実だ。その割合に個体差があるのも当然のことだが、一つの欲が全くないという極端な人はいないのでは……と思っていたところ、性欲が本当にないという20代男性に出会った。彼女も欲しくないと言う。一応、人並みに恋愛をし、20代では合コンの企画・参加をしてきた女性記者(32、独身)としては、その気持ちが理解できない。年下男子に聞きづらい質問を投げかけてみた。
国立社会保障・人口問題研究所が、結婚や出産に関する意識などを調べる「出生動向基本調査」(2015年)によると、性経験のない未婚者の男女の割合は20~24歳で4割を大きく上回り、ほぼ半数。25~29歳でも3割を上回っている。
実際に、大手商社に勤めるAさん(25歳男性)は今まで異性と付き合ったことがない童貞かつアイドル好きだ。大学の先輩に勧められて以来、週末にはコンサートや握手会などに出かける。今は乃木坂46の西野七瀬にハマっているが、固定の推しメン(お気に入りのメンバー)はいない。だが、アイドルを恋愛対象にしているわけでもない。
●恋愛、“自然発生”せず
「2、3カ月ごとにコロコロお気に入りは変わります。アイドルはキラキラしている非現実感がいいので、逆に握手会で厚く化粧している現実を見ると引いてしまいます」
家族構成は、父、母、妹の4人。出身は神奈川だが、父親が転勤族だったため、日米の小学校を4校経験している。友達は転校したらそれっきりの関係だった。元々、交友関係は狭く、女友達と呼べるのは会社の同期くらいだ。中学1年から柔道を始め、大学では体育会の柔道部で練習と試合に励んだ。それもあり、彼女をつくってデートするという発想がなかった。
高学歴、体育会系、商社マンと高スペックだが、浮いた話は一切ないと言う。