子どもの頃、ゴジラが大好きだったという2人の俳優、長谷川博己さんと石原さとみさん。「シン・ゴジラ」主演の2人が語るゴジラ愛。
──12年ぶりとなる日本版ゴジラ映画です。
長谷川博己(以下、長谷川):子どもの頃、休みといえば映画館でゴジラを観ていたという思い出があるんです。庵野秀明総監督が実写で新しいゴジラを作るとわかって台本を読ませていただいたら、これはすごい作品だ、ぜひやりたいと思いました。
石原さとみ(以下、石原):ゴジラは子どもの時によく映画館に観に行っていたので、出演のオファーをいただいた時は「よっしゃー」と家で叫びました。
●深読みするほど面白い
──「シン・ゴジラ」は、「エヴァンゲリオン」シリーズの庵野秀明さんが脚本・総監督を務めました。
長谷川:撮影は1カ月半近くかかりました。庵野監督が現場にいる姿を見ていて思ったのは、常に何かを思考している感じがしたこと。何回も何回も同じシーンを朝から晩まで撮っていた時もあるんです。わずか数秒のシーンでも、こだわりがすごい。あそこまで、信念を貫き通すのはすごいと思っています。
石原:まず、あの台本を書けるという時点ですごい方です。私は何回も何回も読んで、気になったことを書き込んで。じゃないとわからないことが多すぎて。でも、深読みすればするほど、面白くなりました。
長谷川:庵野監督は多くを語らない方です。だけど、聞くといろんなことを話してくれます。政治家と官僚の関係性とか、日本に何かあった時に世界はどのように対応するのかとか……。そういう話をよくしたのですが、それが有意義な時間で、矢口蘭堂という役を演じる上でも参考になりました。
石原:私は緊張していてほとんど庵野監督としゃべれなかったんです。というのも、最初に庵野監督に「はじめまして、石原です。よろしくお願いいたします」って挨拶に行った時に監督が一言、私にかけた言葉があるんです。それがもうただプレッシャーでしかなくて。その一言を全うするために、頑張りました。その一言ですか? 内緒です(笑)。
──長谷川さんはゴジラと戦う日本の内閣官房副長官、石原さんは米国大統領特使という役柄です。