4月入園に向けた保育園の申し込み結果が各地で発表され、子どもを入園させることができなかった日本中の働く親たちが悲鳴を上げている。「保育園落ちた日本死ね!!!」というネットの書き込みも話題となり、同じような思いの親たちに共感の声が広がった。政府は「1億総活躍社会」を掲げるが、保育園にすら入れず、働くこともままならない社会とはなんなのだろうか。
東京都目黒区在住の自営業の女性(34)は1月に次男(0)を産んだばかり。昨年8月、つわりが落ち着いた頃から保活を始めた。すでに認可保育園に通っている長男(2)がいるが、同区の選考ではきょうだい加点はなく、同点になった場合に優先となる程度。それでは安心できない。滑り止めのための認証・無認可園の見学と申し込みを10軒程度行ったが、どの園も70~100人待ち。電話さえつながらない園もあった。
それだけ焦るのも、次男が1歳になる2016年度中に預け先を確保して復職しないと、長男も退園となってしまうからだ。年度途中の入園はほぼ不可能なので、次男が0歳4月でどこかに入園しなければならない。だが、4月の時点では小規模保育所の入園月齢に満たないという「早生まれの壁」にも阻まれる。
「周囲もあまりに厳しい状況を強いられている。うかつに保活戦略を同学年のママ友に漏らすことさえできません」
そこまでした次男の保活の結果は、長男とは別の第3希望の園に。長男の園は自宅から自転車で15分かかり、さらに次男の園にはベビーカーで徒歩10分かけて通わなければならない。