「最強の旅猫さん、最強の城はいかがでしたか?」
最強の旅猫と、最強の城の間で、どんなテレパシーが交わされたかはわからない。ニャン吉はその日、阿蘇に戻った後も、熱心にパトロールを続けた。
ニャン吉の延べ踏破距離は九州からイタリアまで届くという。もしかすると、「水戸黄門」のように全国を行脚し、人の世を見守っているのかもしれない。
ローマは一日にして成らず。千里の道も一歩から。
ニャン吉の雄姿は、一歩ずつ進んでいくことの大切さを教えてくれる。
■熊本城 復旧までの道のり
加藤清正が築いた熊本城は、日本三名城のひとつ。熊本市民の誇りでありシンボルだったが、2016年4月の熊本地震により、長塀は約100メートルが倒壊、東十八間櫓は石垣ごと崩落するなど甚大な被害を受けた。21年3月、天守閣の復旧工事が完了。入り口のスロープや、小型エレベーターの設置など、バリアフリー化も実現した。昨年12月までに、復興城主制度に29億円、熊本城災害復旧支援金に24億円を超える寄附が寄せられている。完全な復旧は2052年度を予定。ツイッター公式アカウントは@kumamoto_castle。