複数人が一つの部屋に集まるカラオケボックスならではの状況も、こうした人気曲が生まれる背景にあるという。同社のマーケティング統括部の高木貴さんはこう解説する。
「カラオケの特徴は、友人など同席者が歌った曲から新しい音楽に出合うところにあります。モニターに映る歌詞に共感し『いい歌だ』と思わせるような曲が、また別の場所でも歌われるようになっていくのです」
また、同社の強みは、カラオケ機種が会員の地域や属性、年齢、歌唱履歴などのデータを解析し、関連楽曲をレコメンドするサービスにある。
「好みの曲、歌いたいと思える曲に出合う機会を少しでも増やしたいと思っています」(同)
カラオケという場が新たな音楽との出合いの場になっている。そこでは歌の新旧は関係ない。誰が歌っても名曲は名曲。歌の本質があらわになるのが、カラオケなのだ。
※AERA 2016年2月1日号より抜粋