中国、アジア書籍専門の内山書店では、繁体字版(台湾)と簡体字版(中国大陸)のマンガを扱う。かつては『ドラえもん』全45巻ボックスセットを並べていたこともあったという(撮影/北條一浩)
中国、アジア書籍専門の内山書店では、繁体字版(台湾)と簡体字版(中国大陸)のマンガを扱う。かつては『ドラえもん』全45巻ボックスセットを並べていたこともあったという(撮影/北條一浩)
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 日中の国境をも越える、日本のマンガ人気。今はまだ若者中心の文化のようだが、中には世代を超えて愛される日本マンガもある。

「マンガなら『スラムダンク』、アニメなら『千と千尋の神隠し』」「特に冨樫義博の作品が素晴らしい」

 日本文化やライフスタイルを紹介する月刊誌「知日」編集部が中国版ツイッター「微博」のフォロワーに、好きな日本のマンガやアニメは?と聞いたところ、こんな答えが返ってきた。

 マンガは「週刊少年ジャンプ」に連載中のSF時代劇コメディー『銀魂(ぎんたま)』の人気がトップで、次いで『ONE PIECE』、『名探偵コナン』、『進撃の巨人』といったあたり。アニメはジブリ作品が安定した人気を誇っている。ノンフィクション作家の安田峰俊さんは言う。

「『銀魂』人気は、社会風刺的な笑いによるものではないかと言われます。最近では『干物妹(ひもうと)!うまるちゃん』。違法動画サイトで相当視聴されています」

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