パーク・コーポレーション「花と緑で空間デザイン」パーク・コーポレーション パーカーズブランド・マネジャー 梅澤伸也(34)撮影/写真部・外山俊樹(撮影協力 CoSTUME NATIONAL | WALL)
パーク・コーポレーション
「花と緑で空間デザイン」

パーク・コーポレーション パーカーズ
ブランド・マネジャー 梅澤伸也(34)
撮影/写真部・外山俊樹
(撮影協力 CoSTUME NATIONAL | WALL)
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 アエラにて好評連載中の「ニッポンの課長」。

【ニッポンの課長フォトギャラリーはこちら】

 現場を駆けずりまわって、マネジメントもやる。部下と上司の間に立って、仕事をやりとげる。それが「課長」だ。

 あの企業の課長はどんな現場で、何に取り組んでいるのか。彼らの現場を取材をした。

 今回はパーク・コーポレーションの「ニッポンの課長」を紹介する。

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■パーク・コーポレーション パーカーズ ブランド・マネジャー 梅澤伸也(34)

「僕には常識が通用しません」

 梅澤伸也(左から7人目)は、これから率いていくメンバーに、そう宣言した。年上で、社歴も自分よりずっと長い先輩を前に──。

 大学卒業後、音楽業界で3年間働き、楽天に転職した。そこで「日本の良さをもっと世界へ発信したい」と考えるようになり、もともと好きだった「植物」の仕事で勝負しようと決心。社員を募集しているわけではなかったが、フラワーショップ「青山フラワーマーケット」を展開するパーク・コーポレーションに自分を売り込み、2年前に入社した。

 すぐに新ブランド「parkERs(パーカーズ)」のブランド・マネジャーを任された。コンセプトは、花と緑による空間のデザイン。植物の世界もデザインの世界も未経験の梅澤が、個性豊かなクリエーターたちを率い、仕事を指揮することになった。

「めちゃくちゃ気をつかいましたよ。でも、僕には他の人が持っていない経験がある。常識が通用しない分、『最上級の素人』でありたいと思ったんです」

 音楽業界で学んだ「新商品の売り出し方」と、楽天で培った「ビジネスの勝ち方」を武器に、情報を発信し、クリエーターを選び、プロジェクトを進行させる。できあがった作品は、見て瞬間的にかっこいいかどうか、“素人の目”で評価する。重視するのは、過程よりも結果。技術的なことは、顧客には関係ないからだ。これまでにオフィスやホテル、マンションのほか、羽田空港のラウンジや東京駅も“緑化”してきた。

 新ブランドの2014年度の売り上げは、前年度の2.3倍に増えた。今年度も堅調に伸びている。当初、5人だったメンバーは35人になった。

「緑のある豊かな時間を提供していきたい」

 今日よりも明日のほうが楽しいと確信できる毎日。世界で花咲く日が、待ち遠しい。(文中敬称略)

※本稿登場課長の所属や年齢は掲載時のものです

(編集部・大川恵実)

AERA 2015年6月15日号