「今はキツく感じても、共働きを続けることが将来的に家計のメリットになることは確実です」
最もキツいと感じるのが、育児休業から復職後、子どもが2歳になるまでだという。世帯年収800万円のケースだと、夫は残業代を含めて500万円、妻は時短のぶん給料が減って300万円といった組み合わせが想定される。出産前よりも減った収入からシッター代を差し引くと、手元に残るのはわずか。育休中のように家事に手間をかけられないことや子どもと過ごす時間が少ないことに後ろめたさを感じ、「何のために働いているんだろう」「こんなにコストがかかるなら辞めたほうがいいのでは」などと考えがちだ。
「子どもにはお金をかけても、家事代行を頼むのはサボっているようで抵抗がある、と頑張りすぎる女性もいます。でも、ここでポキッと折れて辞めてしまったら妻の収入はゼロになる。将来、同じだけ稼げるようになる保証もない。一時的にお金で問題を解決することに罪悪感を覚える必要はありません」(氏家さん)
※AERA 2015年9月21日号より抜粋