「彼から自分への返事はないのに、ツイッターを見ると更新している、フェイスブックで『いいね!』を押しているとか。不要な情報でお互いにいらついたり、別れた後で勝手に恨んだり」

 最近の恋人間の問題にはコミュニケーションツールがすごく影響を与えていると、女子大生は分析している。

 警察庁のストーカー被害相談件数は2012年に、最多の2万件近くを記録した。加害者の内訳は「面識なし」「知人友人」がそれぞれ1割程度なのに対し、「交際相手・元交際相手」が過半数の1万件余を占めた。

 なぜ交際相手のストーカーに転じる人が年間1万人を超すのか。ストーカーやDV(ドメスティック・バイオレンス)に関する著書もある伊田さんは、

「いまの若い子は付き合ったら、相手は『自分の所有物』という感覚が強い。背景にSNSの存在があることは否定できないし、こうした思考がストーカーやDV被害を生む温床になっていると思います」

AERA 2014年1月20日号より抜粋