もはやコミュニケーションツールとして欠かせない存在になったSNS。しかし、それが人間関係、とりわけ恋愛においては問題になることも少なくないようだ。
関西地方に住む女子大生(20)は、元交際相手から、別れた後にSNSで嫌がらせをされた。
男性はアルバイト先の同僚だった。何度か言い寄られて交際を始めたが、性格などが合わずに別れた。その後、強く復縁を求められ、なんとなくよりを戻したがやはり合わず、今度はきっぱり別れを告げたところ、ツイッターに名指しで悪口を書かれ始めた。以前話した身体上の悩みもばらされるのでは、という恐怖に襲われた彼女は、1年半勤めたアルバイト先を辞めた。
こうした話を、関西地方の複数の大学でジェンダー論を教える非常勤講師の伊田広行さんはよく耳にする。授業後のアンケートには様々な体験談が寄せられる。ある女子大生は、SNSで嫉妬や恨みを増幅させる同世代の事情についてこう記した。
「別れた後、元彼のフェイスブックページに行くと、彼の投稿に対してコメントをする女の子との会話を見て、その子がいま付き合っている子だと確信する。そして、その女の子のページに飛ぶと、どこの誰か、大学、年齢、友人関係、どんどん特定できる。彼のフェイスブックページを見たことで、必要なかった嫉妬をするようになる」