ライヴ・イン・ジャパン/エンリコ・ピエラヌンツィ
ライヴ・イン・ジャパン/エンリコ・ピエラヌンツィ
この記事の写真をすべて見る

感動で震えた夜が昨日のようによみがえる、当代ピアノ・トリオの最高峰
Live In Japan / Enrico Pieranunzi, Marc Johnson, Joey Baron

 待望の再登場である。2004年に実現し、同年8月に国内リリースされたエンリコ・ピエラヌンツィの初来日公演の2枚組ライヴ・アルバムだ。現在は同作が入手困難になっている状況にあって、本家イタリアのCAM Jazzが復刻作業に立ち上がった。

 というか、日本に続いてエンリコの母国でも予定されていた世界市場へ向けてのリリース・スケジュールが、少し遅れて実行されたというわけである。

 しかしファンにとっては待った甲斐のある特典が加えられているとなれば、日本盤の購入者も見逃せないはずだ。ディスク1の冒頭に日本盤では聴けないバラード曲「オーロラ・ジャポネーゼ」が収録されているのである。この1曲だけのためにダブリ覚悟で買うのがファンというものだろう。アートワークも刷新されているので、その価値は十分あると思う。

 さて肝心の中身だが、この時のコンサートを生で体験したファンとして言いたいのは、インプロヴァイザー=エンリコ・ピエラヌンツィの凄みをまざまざと見せ付けられたということだ。この年、結成から20周年という節目を迎えた彼ら(欧米ではメンバーの頭文字をとってPJBトリオと呼称される)が、それまでの活動の集大成を初めて踏んだ日本のステージで全開にしてくれた。ジョンソンもバロンもエンリコと共演する時は特別な化学反応を打ち出す。感動で震えた夜が昨日のよう。当代ピアノ・トリオの最高峰の姿がここにある。

【収録曲一覧】
Disc-1
1. Aurora Giapponese
2. Impronippo
3. How Can You Not?
4. If Only For A Time
5. Mio Caro Dotter Grasler
6. Musashi
7. Improleaves
Disc-2
1. Winter Moon
2. Broken Time
3. Tokyo Reflections
4. Nuovo Cinema Paradiso
5. Ninfa Pelebea
6. When I Think Of You
7. Improminor

エンリコ・ピエラヌンツィ:Enrico Pieranunzi(p) (allmusic.comへリンクします)
マーク・ジョンソン:Marc Johnson(b)
ジョーイ・バロン:Joey Baron(ds)

暮らしとモノ班 for promotion
シンプルでおしゃれな男女兼用日傘で熱中症を防ごう!軽さ&大きさ、どちらを重視する?