「夫婦にとって、子どもは家を買うより高い投資物件。話さなくてはいけない事柄が多すぎて、正直、セックスに割く時間はないですよ」

 欧米には夫婦の寝室と子ども部屋を分ける習慣があるが、日本では子どもが小さいうちは母親と一緒だったり、川の字で寝たりすることが多い。イクメンほど子どもの快適さに重きを置くので、その結果、もともとセックスレス気味だった夫婦の淡い性的関係を決定的にしてしまうとも考えられる。

 セックスを介した夫婦らしさこそなくなったが、カオリさんは親子3人の家族という関係に幸せを見つけている。

「育児って、子どもとの濃密なスキンシップですよね。私も夫もそれで満足ってところもある。他人の肌は子どもで満たされているから、もういいやって気持ちですよ」

AERA 2012年10月15日号

暮らしとモノ班 for promotion
2024年の『このミス』大賞作品は?あの映像化人気シリーズも受賞作品って知ってた?