さらに、「武漢公安」と書かれた白い防護服に身を包んだ人物らが、感染が疑われる男性を家から無理やり引きずり出す映像も紹介している。
「もし感染の疑いがあり、医療関係者が家を訪問してきたら、普通は治療してもらえるので嬉しいことですよね。家で安静にしていれば免疫力で治るかもしれない。でも、頑なに男性は拒んでいる。なぜか。10日間の突貫工事でつくった施設に連れていかれたら、疑いだった人も感染するからです。なぜこんな大変な時期に、わざわざ公安が庶民を連行するのか。もはや迫害が起きています」
日本から「武漢加油(がんばれ)」と、マスクなど支援物資が送られていることにも注意を促す。
「援助物資は中国共産党幹部の手に渡り、高値で転売されていることが問題になっています。ひどいのは、病院の医療従事者に十分なマスクや防護服が行き渡っていないのに、中国の警察や軍隊に流れていること。一般の庶民を鎮圧する公権力に渡っています」
楊さんは、現場の医療関係者や庶民の手に届けるために送り先を追跡してほしい、と呼びかけている。(本誌・岩下明日香)
※週刊朝日 2020年3月13日号