家庭学習といっても体育などはどうするのか疑問だが、文科省は中学・高校生向けには次のような対応を想定している。
○体育については、授業で学習した内容で、家庭でも安全に行うことができる運動を行ってみる(例:体を伸ばしたりほぐしたりする手軽な運動、リズムに乗って体を動かす運動、縄跳びなど用具を用いた運動、腕立て伏臥腕屈伸など力強い動きを高める運動など)。また、オリンピック・パラリンピックを含め、スポーツの意義等について、教科書等を参考に考えたり、レポートにまとめたりする。
自宅内で十分な運動ができるとは考えにくいが、とにかく外には出ない方がいいという立場のようだ。
安倍首相の2月27日の休校要請は突然だった、各自治体では、「準備が間に合わない」「そもそも要請の根拠がなく責任を押しつけるものだ」といった反発もある。
萩生田文科相は会見で、休校の期間ややり方については、地域や学校の実情を踏まえて柔軟に対応すると次のように述べた。
「千葉市などでは小中学校の休みは3月3日から開始したいとの報告があった。沖縄県や高知県では3月4日からの実施を考えていると相談があった。こういった地方の判断を尊重する。児童・生徒の学習状況や家庭の状況を踏まえ、適切な期間を設定していただき、学習に著しい遅れを生じないよう実施形態を工夫してもらいたい」
休校になると、誰が子どもの世話をするのかといった問題が生じる。共働きやシングルマザー、シングルファーザーの家庭も多い。子どものために休まざるを得ない人が多数出て、企業や医療・介護の現場に大きな影響が予想される。
政府は在宅勤務などを促すが、実際に休めるのは大企業の事務職ら一部の人に限られている。有給休暇を急に申請しても、企業側が認めてくれるとは限らず、収入が減る恐れもある。萩生田文科相は次のように説明するが、具体的な国の対応策は見えてこない。
「行政や民間企業には休みを取りやすい環境を整えてもらい、子どもがいる保護者への配慮をお願したい。こうした措置に伴って生じる様々な課題には、政府として責任を持って対応する」