漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「テセウスの船」(TBS系 日曜21:00~)をウォッチした。
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今季一番考察祭りが熱いのはこのドラマ。平成元年、山間の小さな村の音臼小学校で起きた毒殺事件。オレンジジュースに青酸カリが混入され、児童18人、職員3人が死亡した。
犯人として逮捕されたのは、村の警察官・佐野文吾(鈴木亮平)。逮捕後に生まれた息子の心(しん=竹内涼真)は、31年後に事件現場を訪れる。すると突如吹雪がゴーッ、霧がモヤ~。あれよあれよと平成元年の事件直前にタイムスリップだ。
「俺の父親は本当に犯人なのか?」。真犯人を突き止めて、事件を阻止するべく心は奮闘する。
つっても、いきなり村に現れて「雪崩がおこります!」なんて予言的中させちゃう正体不明の男・心を小学校の臨時教員に雇うとか、そんなんあるかーいって事案の連続。
さらに心は、未来から事件ノート(音臼村で起きた不可解な事件の記事を、時系列順にまとめてある)を持ってきていた。ゲームだったら絶対捨てちゃいけないトリセツみたいなシロモノを、逮捕されそうになってあわてて崖から放り投げちゃう。おいおい、どうやって未来から来たって証明するんだよ。でもそんなことはお構いなし。
ノートを捨ててから文吾にこれから起こる事件について告げる心。そして。「犯人はあなたです」。直球かーい。「僕はあなたの息子です」。信じられるかーい。でも信じてくれる。なぜ!