まるで少女漫画から抜け出してきたような端正な顔立ちに、すらっとした体つき。アニメや漫画などのキャラクターを演じる“2.5次元俳優”のトップを走る。ここだけの今の彼を撮り下ろした。
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アニメや漫画などを原作にした“2.5次元舞台”を代表する俳優、荒牧慶彦さん。出演する舞台のチケットは軒並み完売と、飛ぶ鳥を落とす勢いだ。
「1~2週間のまとまった休みがあったら、不安でしょうがない。捨てられたのかなと思っちゃいます(笑)」
幼い頃から、ゲーム、アニメ、漫画が大好き。キャラクターになりきった“ごっこ遊び”に熱中する子どもだった。
「今の仕事も、その延長線上なんです」
熱狂的なファンを持つ作品のキャラクターになりきる難しさは、ついて回る。難しいだけに、やりがいもひとしおだ。
「お客さんが息をのむ瞬間の空気とか、涙ぐんではなをすすっている音……。それらで感情がぐっと左右される。互いに共鳴し合って進化していく様を毎回見ているので、やめられないんです」
事務所から独立し、フリーランスとして活動し始めて約1年。自分で仕事を掴み、がむしゃらに向き合う日々だ。
「独立して、やらなきゃいけないことは圧倒的に増えたけど、その分やりがいがある。今は、人間・荒牧が、俳優・荒牧について考えている感じです」
昨今は舞台にとどまらず、ドラマやバラエティー番組など、活躍の幅を広げる。モチベーションは、ファンの喜ぶ姿だ。
「求められることに真摯に向き合って、それが実を結べばいいなと思います」
(本誌・松岡かすみ)
※週刊朝日 2020年2月7日号