岸「フランスは勉強は大変ですが、ソルボンヌ大学とか公立の大学に入ると月謝がタダなのですよ。入学するときも10万円もかからなかったのです」

小林「お孫さんとはフランス語でお話をされるのですか」

岸「彼は英語とフランス語はパーフェクトなのですが、私は英語もフランス語も話すのはいや。仕方なくしゃべっていますが、本当は家族とは一張羅の日本語で話をしたいです。日本語が話せないのがすごくさびしいです」

 岸さんは離婚したとき、法律の壁があり一人娘は日本国籍が取得できなかった。また、別れた夫は娘の養育費を出してくれるとの話であったが、それを断り自分で仕事をして娘を育てることを決めた。

岸「娘はさびしかったと思います。ただ、フランスに住んでいたので、彼女のパパはよく面倒を見てくれました」

小林「私も両親が働いていたので、学校から帰ったとき母親がいて、母の手作りのお菓子をもらうというのが憧れでした。だから私は息子が学校から帰ってくるとき、絶対、家にいようと決めていました」

岸「それはお子さんが大きくなっても続けたほうがいいですね」

小林「息子が大学を出て働き始めて、当時を振り返ると、本当に楽しい子育てだったなと思いました」

 その後、今の家族の話に広がった。そして長年暮らしたフランスのことについて。フランスで黄色いベスト運動のときは現地にいたそうだ。困っている人の身になるのがフランス人である。そしてフランスは人権を守る国である。フランスは革命を経て今がある。自由・平等・友愛の精神は今もしっかり受け継がれていると岸さんは強調する。

小林「岸さんには今も恋愛してほしいですね」

岸「もう、そういう気持ちはないですね。ステキな男性はステキという感覚はありますが、どうこうしたいという気はないです」

小林「こんなに美しい岸さんの姿を、リスナーの方にお見せしたいです」

岸「私は映画の世界に友だちはたくさんいますけど、心底からさらけ出してつきあえる友人は男性に一人、女性に一人いればいいと思っているのです」

小林「それは私もそう思います」

岸「そういう友人が私にはいます。家族とは違うし、恋人とも違うのです」
小林「女性の友だちは作りやすいけど、男性の友だちは難しいですね」

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終わりなき恋とは?