


この夏、孫と一緒に見たい映画ナンバー1といえば、大ヒットしたディズニーアニメの実写版「アラジン」だろう。悪役のキーマン、ジャファー役で吹き替えに初挑戦した俳優・北村一輝に、声優としての役づくりやスケールが大きい実写版の魅力を聞いた。
【北村一輝さんが吹き替えに初挑戦したジャファーの写真はこちら】
* * *
日本人にとって普段なじみの薄い中東だが、「千夜一夜物語」となれば話は別だ。特に、「ホール・ニュー・ワールド」の歌声に乗って大ヒットしたディズニーアニメーション「アラジン」は、いまだ多くの人の記憶に新しいのでは? そんな「アラジン」がこの夏、実写版となって甦る。
貧しい青年アラジン(メナ・マスード)はある日、市場でアグラバー王国の王女ジャスミン(ナオミ・スコット)と出会う。やがて彼は、国王の座を狙う国務大臣ジャファー(マーワン・ケンザリ)にそそのかされ、魔法の洞窟からランプを持ち帰る役目を引き受けることに。偶然こすったランプから陽気な宇宙最強の魔人ジーニー(ウィル・スミス)が出現。アラジンは「三つの願い」をかなえてもらえる機会を得る……。
今回、ジャファー役で吹き替えに初挑戦したのが、俳優の北村一輝さんだ。ジャファーはサルタン国王の信頼する右腕。いわばナンバー2だが、「2番目」と言われるのが大嫌い。コソ泥の地位から国王になるという野望を持って自分に逆らうものを次々と抹殺。忠実な部下であるオウムのイアーゴを肩に乗せ、時に魔術を使い、国王ほかを自分の意のままに操ろうとする。
「今回のお話をいただいたときは『ホントに!? ヤッター!!』と大喜びでした(笑)。ディズニーの吹き替えは以前から挑戦したいと思っていましたし、アニメーション版のジャファーは見るからに陰険な悪党で、とても好きなキャラクター。そんなイメージだっただけに、実写はどんなジャファーだろうと想像して楽しみにしていました」
実は北村さん、子どものころからアニメや戦隊モノを見ても目が引かれるのは悪役だった。悪役が憎らしければ憎らしいほど物語が面白いと感じていたからだ。俳優になってからも、「悪役は遊べる部分が多いので演じがいがある」と話す。
ところが、実写版を見た北村さん、「想像していたジャファーとは全然違った」と振り返る。