長男(44)への殺人未遂容疑で逮捕された元農林水産事務次官の熊沢英昭容疑者(76)が警視庁に対し、川崎市で児童ら20人が殺傷された事件に触れ、「長男が子どもたちに危害を加えてはいけないと思った」という内容の供述をしていることが明らかになった。
長男の英一郎さんが殺害された6月1日、熊沢容疑者の自宅近くでは、小学校の運動会が開催されていた。捜査関係者がこう話す。
「英一郎さんが『運動会がうるさい』と言い出し、熊沢容疑者がたしなめようとしたら、『ぶっ殺すぞ』と反発。小学校に乗り込むという言動があり、犯行に及んだようだ。これまで英一郎さんは仕事をせず、引きこもっていた。機嫌が悪いと、暴れるなど家庭内暴力で悩んでいた。熊沢容疑者は自分や妻の身の危険性をも感じていたと話している。
川崎事件が頭に浮かび、『もし子供に危害が及んでしまったらとりかえしがつかない』『うちも切れやすい性格。万が一、事件を起こしたら…』と刃物で長男を刺したと供述しています。刺し傷が10か所以上で、腹や胸に集中していることから、かなりの覚悟を持っての犯行のようだ」
警視庁が殺害現場となった東京都練馬区の自宅を捜索すると、熊沢容疑者が「殺すしかない」という趣旨のメモを書いていたのが発見されたという。
英一郎さんは、5月下旬に実家に帰るまでは、一人暮らしをしていた。
「10年くらい前に熊沢さん一家は引っ越してこられた。英一郎さんらしき人は見たこともない。引きこもりの人がいるらしいということだけは聞いたことがあり、それが英一郎さんだったとは…」(近所住民)
英一郎さんのSNSによれば、人気の「ドラクエ10」というオンラインゲームが趣味だったようだ。
だが、書き込みを見ると、<課金装備は、出来るだけ使うように><2018年5月 支払い予定分ご利用明細 323729円 これが今月の私のクレカ支払額だ>と記すなどオンラインゲームにかなりのお金を使っていたとみられる。
英一郎さんはSNSで自身の父親が、<元事務次官の愚息でございます。凄いでしょ>