ファッションリーダーとして、常に時代を華やかに彩ってきた萬田久子さん。8年前に、パートナーと死別。悲しみから立ち直り、マラソンに海外旅行、友達とのお酒の時間など、一人の生活を謳歌しています。作家の林真理子さんが聞きました。
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林:萬田さんは昨年、『Age is just a number!』(年齢はただの数字)という本を出しましたけど、萬田さんを見ているとほんとにそう思いますよ。
萬田:ただ、どこかでけっこう年齢は気にはしてるんでしょうけどね。空中ヨガに行くと、20~30代のピッチピチの子がいて、「ふうっ」ってため息つくくらいきれいよ。「ほんとに日本の人かな」と思うぐらいになってきたわね。
林:腰の高さが違いますよね。
萬田:それはそれでしょうがない。逆に、昔の日本人の体形も大事にしなきゃ、みたいな(笑)。
林:空中ヨガって効果あります?
萬田:おすすめします。ストレッチするから血液の循環がよくなって、代謝がよくなるの。ハンモックの中で逆さになったりするので、三半規管が弱かったら苦手かも。
林:私、逆さはダメかもしれない……。でも、今まで歩いてただけだから、ちょっと走ってみようかな。走ると体が変わってきて楽しかったって本に書いてありますね。
萬田:楽しいですよ。7月にはアーユルヴェーダ(生き方、ヨガ、占星術なども含めた予防医学)を体験しにインドに行ってきます。インド人の素敵な人と出会えればいいな、というのもあって……。
林:萬田さん、すごいですよね。イギリスに一人で短期留学して英語を学んだり。
萬田:英語は永遠のテーマですね。このあいだは石油王と出会いたいなと思ってドバイに一人で行ってきたけど、会わなくて、飲んだくれて帰ってきたの(笑)……というのは冗談だけど、エミレーツ(ドバイを本拠地とする航空会社)のファーストクラスのバーで飲みたかったのね。
林:私もドバイに行ったとき、エミレーツのファーストクラスに乗ってみたかったんだけど、雑誌の取材だったから、ビジネスのいちばん前だったんです。すぐ目の前のファーストクラスがよく見えるんですよ。すごく楽しそうで、「いいなあ。自分でお金出して、ファーストに乗りたかったな」と思いました。