紀州のドン・ファンこと和歌山県田辺市の野崎幸助さん(当時77)が謎の“怪死”から1年が経過した。お気に入りの美女がいれば、惜しみなく貢ぎ、貸金業などで築いた遺産は20億円とも言われる。野崎さんが亡くなる直前、55歳年下の女性Sさんと結婚していたことで事件は大きく注目された。野崎さんの死因は覚せい剤を飲んだことによる急性覚せい剤中毒だった。
「覚せい剤を飲んだとされるタイミングで、そばにいた人物は妻、家政婦、野崎さんの会社の従業員などで限られていた。すぐにでも事件は解決かと思っていたが、正直、難航している」(捜査関係者)。
これまで、Sさんや事件当日、一緒にいた家政婦、従業員らが捜査の中心だったが、進展しないことから捜査の範囲を広げたという。
「貸金業だった野崎さんは、返済が遅れると債務者に朝からジャンジャンと電話をかけたり、家に押しかけて大声で金を返せと怒鳴るなどしていた。自殺に追い込まれた人もいるという。そちらの方面も予断を持たずに捜査している」(前出の捜査関係者)
そんな中、野崎さんの会社の土地の取引が注目を浴びている。本誌が入手した5枚の写真。「20140811」という日付が振られた宴席の風景が写っていた。
場所は田辺市の日本料理店で開催され、2人のコンパニオンに囲まれて、主賓席に座るのが、野崎さん。そして、向いに座るのは田辺市の真砂充敏市長夫妻。
宴席に参加した野崎さんと30年以上交友がある知人はこう話す。
「幸助はデヴィ夫人など芸能人との交遊も派手に報じられるほどの大の有名人好き。地元では真砂市長の選挙応援もしていた。普通なら暑気払いなんでしょうが、参加したのは真砂市長夫妻だけではなく、関係者もいて、総勢15人ほどいた。近隣の町長も来ていた。幸助に聞いたら『市長に直接、お願いし、土地を高く売りたいので宴会を開いた』『市長の選挙を応援しているので、呼んだらすぐ来た』と話していた」