林:家族をすごく大切にされてるんですね。
前田:兄ちゃんは家族との時間が一番。価値観が決まってるんですよね。それがすごいなと思って。僕は仕事にかける人生を選んでるわけなんで、「頑張らなきゃな」と思って、それがモチベーションになるんです。
林:前田さん、このあいだオペラを見に来てましたけど、すごいですね。何事に対しても貪欲というか。
前田:エンタメをアウトプットする企画とか、人を楽しませる仕組みをつくらなきゃいけないんで、インプットが絶対必要だと思っていて。だから意識的にオペラとか映画とか舞台とかを見に行くようにしています。
林:1日3時間しか寝てないって本当ですか。
前田:平日はそうです。週末はもっと寝ますけど。
林:3時間しか寝てなかったら、見てて寝ちゃうんじゃない?
前田:ワクワクしていたら、そんなに眠くならないです! あとは基本、座らないで立ってるとか、で頑張ってます(笑)。
林:体、気をつけてくださいよ。いくら若いからと言っても。
前田:最近、健康には気をつけようと思って、そろそろ人間ドックにも行かなきゃなと。
林:背は高いし、容姿はカッコいいし、英語もパーフェクトだし、これから何でもできますね。
前田:いやいや、自分の経歴に対してコンプレックスがずっとあるんです。小学生のとき、地域で一番の塾に行ってる同級生の女の子が、素数の話を「知らないでしょ」みたいな感じでドヤ顔で黒板の前で僕らにし始めた映像が、いまだに頭の中に残ってるんですよ。そのとき僕はほんとに悔しくて、それはその女の子がすごいんじゃなくて、塾に行けてる環境がすごいんじゃん、と思ってしまったんですよね。でも自分は塾には行けなかった。お金がないこととか、機会がないことが悔しくて仕方なかったんです。ほんとにコンプレックスのかたまりだったなぁと。
林:今の前田さんをつくったのはその女の子なんだ。その人、いま何をしてるんですか。
前田:たぶん地元でふつうに。
林:今度「あいつ今何してる?」(テレビ朝日系)に出てほしいな(笑)。
前田:アハハハ。確かに出てほしい(笑)。
※週刊朝日 2019年5月31日号より抜粋