陛下のご学友の小山泰生さん (本人提供)
陛下のご学友の小山泰生さん (本人提供)

「陛下は酒豪でした。シャンパンに始まって白ワイン、赤ワイン、最後にコニャックのマーテルコルドンブルーを皆さまで1本空けられましたが、まったく乱れることはありませんでした」

 東京・渋谷の高級住宅地、松濤にあるフレンチレストラン「シェ松尾」の支配人蒔苗敬生氏は、天皇陛下の意外な素顔を明かす。1986年5月、26歳のときに、学習院時代のご学友ら9人と小さな同窓会を開いた。

「プライベートの時間を取るのが難しく、こういった席を楽しめてうれしかったと言っていただきました」

 一方で、庶民的な味を喜ばれたことも。上皇さまの御理髪掛を務めた大場隆吉さんのサロンのスカルプディレクター古中美どりさんは、天皇陛下に抹茶オレを出した。

「『これは何という飲み物ですか』と。すぐに飲み干されました」

 古中さんは、サロンで陛下のもてなし役を務めた。

「いらしたとき、急に雨があがったので『殿下は晴れ男ですね』と言うと笑顔を見せられていました」

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