![お酒を召し上がってもまったく乱れることがなかった26歳のときの天皇陛下(シェ松尾提供)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/a/5/258mw/img_a5aaa9903e26272892219fb2fcd2987b18806.jpg)
![学習院時代のご学友と楽しいひとときを過ごした陛下。26歳のときの一枚(シェ松尾提供)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/e/8/362mw/img_e89f173b321ff834fc806a513873d72918665.jpg)
![結婚を5日後に控えてご家族で会食を楽しまれた雅子さま(シェ松尾提供)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/7/0/213mw/img_70b6d05b273f6bade58c9558fd70d71812748.jpg)
![皇太子時代に陛下がご学友と「同窓会」を開かれたときに利用した個室(撮影/本誌・秦正理)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/7/5/840mw/img_7580d3e6eb80bdf9eb5534dc3ff1815e88387.jpg)
5月1日に即位された天皇陛下。親しい方々と過ごしたあるレストランでのエピソードから、その意外な素顔に迫った。
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大きな邸宅が立ち並ぶ住宅街に、真っ白な門構えの瀟洒なたたずまいの洋館がある。渋谷区松濤にある高級フレンチレストラン「シェ松尾」は、意識して歩いてないと通り過ぎてしまいそうなほど、周囲の住宅に溶け込んでいる。多くの要人が利用するというシェ松尾に、天皇陛下は1986年5月、学習院時代のご学友ら9人と訪れた。小さな同窓会だ。
「当時は観世能楽堂が松濤にありまして、観世流の現家元で陛下と同級生の観世清和さんがお声がけされ、集まられたとのことです」
そう語るのは支配人の蒔苗敬生氏。当時の様子を教えてくれた。
「陛下は酒豪でした。シャンパンに始まって白ワイン、赤ワイン、最後にコニャックのマーテルコルドンブルーをみなさまで1本空けられましたが、まったく乱れることはありませんでした」
1階の個室で奥の席に座った陛下は、目元や頬を赤く染めながら、子羊のローストやサーモンの低温調理に舌鼓を打った。この時、陛下は26歳。一座はざっくばらんに会話が弾んだ。
「プライベートの時間を取るのが難しく、こういった席を楽しめてうれしかったと言っていただきました」
支払いは割り勘。陛下はポケットマネーから支払ったという。
実は、シェ松尾は雅子さまも利用されている。1993年6月4日、雅子さまのご結婚を5日後に控え、小和田家の晩餐会が開かれた。1カ月ほど前に会食の日時が決まると、連日、警察関係者が訪れた。会食の部屋は店の2階にある「インペリアルルーム」で、大きな窓がある。
「高層ビルからのぞかれる可能性はないか、店舗の地中何百メートルに爆発物は埋まっていないかなど、店の地下から庭の木々、周辺環境まで、調査は3週間ほど続きました。人工衛星を使って上空から調査したという話も聞きましたね」
当日、雅子さまのご両親に双子の妹、祖父母が集まった会食は「寂しさが漂うことはまったくなく、終始和やか」(蒔苗氏)に進んだ。
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