(1)眼球を上下左右に動かす。息を吸いながら上、吐きながら下、吸いながら左、吐きながら右。これを4回繰り返す。


(2)眼球を右上、左下、左上、右下と斜めに動かす。息を吸いながら右上、吐きながら左下、吸いながら左上、吐きながら右下。これを4回繰り返す。
(3)遠距離のものと近距離のものを交互に見る。息を吸いながら遠くを見て、吐きながら近くを見る。これを4回繰り返す。
(4)前記の(1)(2)(3)の動作の間に、目をゆるめて目を閉じ目を開ける動作をする。息を吸いながら目を閉じ、吐きながら目を開ける。これを4回繰り返す。

 4種類の目の動作を4回ずつ行うので、「四四運目法」というわけです。この動作を朝と夕に2セットずつ行います。

 1回目は深いゆっくりした呼吸で、2回目は普通の呼吸で行います。簡単ですから、是非、実行してみてください。

 ところで、中国では老眼のことを「老花眼」といいます。この理由を中国人に聞いてみたところ、「老眼によって近くのものが春の花霞のようにぼやけるから」「老いた眼を尊敬し花を添えたから」と二つの答えが返ってきました。どちらもいい解釈ですね。

週刊朝日  2019年4月19日号

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帯津良一

帯津良一

帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など著書多数。本誌連載をまとめた「ボケないヒント」(祥伝社黄金文庫)が発売中

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