「空ばかり~」は、反政府軍の兵士の物語。政治思想も、世の中に訴えかけたいメッセージも持たない村上さんは、だからこそ、映画のスクリーンや演劇にそれを求める。

「岩松作品は難解だと言われたりもしますが、人間たちのある時期の葛藤を徹底的に掘り下げることで、観た人が痛みを共有できる内容になっていると思う。鈍器で殴られた痛みの後に、名刀で斬られていることに気づいてビックリするみたいな(笑)。そんな衝撃を体験してほしい。この作品に参加して、とんでもない出会いって、いくつになってもあると思った。20代の頃は“ラッキーボーイ”と呼ばれましたが、今僕は45なんで“ラッキーおじさん”です」

(取材・文/菊地陽子)

週刊朝日  2019年3月8日号

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