作家・室井佑月氏は、報道が政府のPRになっている現状に釘を刺す。
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新聞を読むとき、政府発表と書いてあったら注意しよう。政府が嘘をついているかもしれないし。
テレビの報道も注意しよう。新聞の報道を鵜呑みにし、そのまま流しているだけかもしれない。
1月29日、テレビをつけていたらこんなニュースが流れていた(あえてどこのテレビ局かいわないわ)。
「景気回復『いざなみ景気』超え 戦後最長か」
だって。
「政府は景気回復が戦後最長となった可能性が高いと発表した」
小泉政権時代の「いざなみ景気」を超えた。それに今回は、企業収益が過去最高となり、雇用や所得環境も大幅に改善している……とかなんとか。
そりゃあ企業は儲かったかもしれないけれど、内部留保を貯めまくるだけ。
このニュースは誰のために流しているんだろう。景気って、誰のために使われる言葉なんだろう。
年々、社会保障費は上がっていくし、賃金の伸び率は悪い。
失業率が低くなったのは、少子高齢化だからじゃん。お年寄りや、子育て中の女性も働かなきゃ食べていけないからじゃないの? 最低限の生活もままならない非正規労働者ばっか増えているしさ。
だいたい、個人消費は頭打ちになっているんだよ。景気が良かったら、個人消費はもっと伸びるだろうに。
つーか、ほんとうに景気がゆるやかでも回復しているのなら、企業がこんなにガメツク金を貯め込むわきゃないわい。
近い将来、ドボンと落ちることを予想しているから、金を貯め込んでいるんじゃないの?
深読みすれば、まったく明るいとは思えないこのニュース。なんのためのニュースなのか?
そういえば、北方領土の「2島返還プラスα」ってどうなった?
いっとき、テレビが盛んにそういってたじゃん。2島ならすぐにも返ってきそうな勢いで。1月22日の日ロ首脳会談以降、ほとんど報道しなくなったけど。
「中国包囲網」はどうなった? 安倍首相が何十カ国も外国を訪問し、そういってお金をばらまいていたやつ。