「何事も一途に情熱を注いで突き進んでいけば、何かを成し遂げることができますし、必ず大きなものに出会える。そして『まず何かやる、やってみる』という行動力、情熱プラス行動力がなければだめだなと思います」(中村)
「『みんなに希望を持たせたい』っていう思いが一番大きいんだと思うんです。戦争で自分が育てた選手が亡くなり、日本全体が負けた。五輪では選手が一緒になって、みんなで(勝利の喜びや感動を)分かち合うじゃないですか。それを見て涙する日系人を見て、『これはいける』って田畑さんは思ったみたいです。(五輪を)平和の象徴と思っているのは感じました」(阿部)
本作は宮藤官九郎によるオリジナル脚本で、大河ドラマの執筆は初めて。NHK作品では、大人気を博した2013年の連続テレビ小説「あまちゃん」以来2度目となる。
ドラマのナビゲーターはビートたけし演じる落語家・古今亭志ん生。志ん生の人生も東京五輪までの歩みとともに、物語に映し出されていく。
「毎回、台本を読むのが楽しみでしょうがないです。本当におもしろいんで、これをどうやればちゃんと伝わるんだろうな、というプレッシャーはあります」(中村)
「宮藤さんらしいなというのがあります。金栗さんと田畑さんに起きているドラマと落語とを、リンクさせているのがおもしろい。志ん生さんの噺(はなし)が現代との会話になっているところもあるんですよ。それはすごいなぁと思いますね」(阿部)
スポーツ界では来年の2度目の東京五輪に向け、リアルタイムで出場選手の選考が進む。開催に向けて施設も出来上がりつつあり、日本全体も盛り上がってくる。スポーツに関わる人はもちろん、多くの人々に響くドラマになるだろう。
「アスリートの方々は共感してくれると思います。ゼロから自分でつくる練習法や練習のつらさ、外国人選手との体格差……。あと監督の偉大さというか、必要性っていうのはすごくわかるドラマになると思いますね」(中村)