今やテレビに引っ張りだこのお笑いタレントのみやぞんさん(ANZEN漫才)。作家・林真理子さんとの対談では、ブレイク前から持っていた自信について明かしました。
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林:お笑いのほうに行きたいと思ったのはいつですか。
みやぞん:中学生くらいです。お笑い番組は必ず見ていました。とんねるずさんの番組とか、ダウンタウンさんの番組とかは、僕ら小学校のときからあったので、その影響はかなりありましたよ。
林:相方さんとは、どちらからともなく「お笑い、やろうぜ」ということになったんですか。
みやぞん:あらぽん(ANZEN漫才の相方)に「お笑い、やろう」って誘ってもらって、「ああ、いいよ」という感じで。
林:でも、コンビを組んでも、すぐ売れたわけじゃないでしょう?
みやぞん:そりゃもうずっと売れなかったですよ。二人でコンビを組んで漫才をやり始めてから、もう14年ぐらい経ってますけど、ブレークしたのが2年くらい前ですから。
林:それでもあきらめずに、「絶対売れる」と思ってたんですね。
みやぞん:思ってなかったらやらないです。勝てないと思ってリングに上がるボクサーはいないのと一緒で、「30歳から売れるだろう」と、変な自信があったんですよね。
林:「30歳から」というのは、何か根拠があったんですか。
みやぞん:それがわからないんですよ。だけど、あらぽんにもなぜか「僕らは30歳からだから」と言ってましたね。
林:ブレークのきっかけは何だったんですか。
みやぞん:いろいろあります。いちばんはとんねるずさんの番組ですね。
林:「とんねるずのみなさんのおかげでした」(フジテレビ系)ですね。
みやぞん:はい。南海キャンディーズの山里亮太さんに、とんねるずさんの番組の「お笑いイミグレーション」というコーナーにも呼んでいただいて。とんねるずさんのおかげで今がありますし、伊集院光さんにも「浅井企画(所属事務所)におもしろいやつがいるよ」ってラジオで言っていただいたり。
林:そして「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)でさらにブレークして。
みやぞん:とにかくいろんな奇跡が起きて、その一つひとつがつながっていったという感じですね。今もなおつながり続けているという感じで。
林:私、前に小説を書いたとき、お笑いの人に取材したんです。すごい苛酷な競争なんだなと思って胸が痛くなりましたよ。取材したのはそこそこ売れてる方でしたけど、収入的にも大変で、1カ月の収入が「ウソでしょ」と思うような金額で。