これは、自分の思いが「伝わって」いないわけです。
常に、考えるべきことは、相手がどう受け止めているのか、という点です。
自分の口調や言葉がキツイのかもしれない。柔らかい響きの言葉に言い換える工夫があってもいい。それとも、声をかけるタイミングがよくないのか。
言いっ放しではなく、相手の反応や様子を見て、自分の思いが伝わっているのかな、と確認してみてください。
【2】 伝えたいときほど、感情は内に秘める
アナウンサーは感情を抑えるように教育を受けています。「伝えたい!」という気持ちは大切ですが、伝え方が感情的になったり、興奮し過ぎたりしては、視聴者が置き去りになります。
心にわき起こる感情と、口から出す言葉は、切り離して考える必要があります。逆もまたしかりで、相手の話を聞くときも同じです。
相手の言葉を不快に感じたとします。なぜそう感じるのか、と突き詰めて考えてみる。たいていの原因は小さなプライド、やっかみなど自身の心の中に見つかることも多いものです。
「心」は冷静に、「言葉」は熱く、です。
服装にTPOがあるように、伝わる声や話し方も場面や伝えたい内容によって変わります。
心技体にあたる「技」の磨き方について、考えてみましょう。
【3】話し方の要所を締める
声の抑揚や緩急をつけるだけでも、明るく元気な印象や重み、説得力が増すなど、変化を出せます。
挑戦しやすいのはあいさつです。
「はじめまして」「こんにちは」「よろしくお願いします。」
と高めの声で元気に、口に出してみましょう。最初が肝心。印象がぐっとよくなります。 語尾も大切なポイントです。
「わたしって~涙もろいじゃないですか~」
などと、語尾を伸ばすと幼稚な印象を与えます。句読点「。」「、」ごとに口を閉じる。「~」の代わりに句読点を読むつもりで話すなど、語尾を伸ばさないように意識しましょう。
文末まできっちり言い切ることも重要です。
「あの~こちらをもう一部……」よりも、「こちらをもう一部お願いします」。
文末まで言い切ることで、知的な印象を与えます。終わり良ければ全てよし、ですね。